【2024年最新】特定技能でベトナム人を雇用するには?注意点まで徹底解説!

「特定技能でベトナム人を雇用するにはどうすれば良いの?」
「特定技能でベトナム人を雇用するメリットを知りたい」
「ベトナム人を雇用する際の注意点を知りたい」

外国人人材の採用を考えた際、このような疑問が生まれるのではないでしょうか?

本記事ではわかりやすくまとめながら特定技能でベトナム人を雇用するために必要な要件、雇用するメリット、注意点についてお伝えしていきますので外国人雇用に興味がある方はぜひ内容をご覧ください。

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執筆者:正木 圭

執筆者:正木 圭
2018年に株式会社マックスに入社。
その後、2019年の特定技能制度の創設に伴い、登録支援機関業務を担当。
現在では特定技能に加え、様々な外国人材への職業紹介と支援に取り組んでいる。

執筆者:正木 圭

執筆者:正木 圭
2018年に株式会社マックスに入社。
その後、2019年の特定技能制度の創設に伴い、登録支援機関業務を担当。
現在では特定技能だけでなく、様々な外国人材への職業紹介と支援に取り組んでいる。

運営会社:株式会社マックス

運営会社:株式会社マックス
創業25年の外国人人材紹介・派遣会社。
人材派遣、特定技能受入れ支援(登録支援機関)、高度外国籍人材紹介、教育・研修など外国籍人材に関わるさまざまな事業を展開。
採用を検討している企業様に対しワンストップのサポートを提供している。

運営会社:株式会社マックス

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創業25年の外国人人材紹介・派遣会社。
人材派遣、特定技能受入れ支援(登録支援機関)、高度外国籍人材紹介、教育・研修など外国籍人材に関わるさまざまな事業を展開。

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特定技能を活用しているベトナム人は11万人以上

特定技能を活用して日本で働いているベトナム人は他の国籍に比べても多い傾向にあります。

参考文献:特定技能制度運用状況等について

具体的な数としては、厚生労働省が公開している最新の統計では2023年12月末時点で特定技能を活用して日本で働いているベトナム人は11万648人になり、特定技能1号全体の53.1%を占めています。

この数値は国籍別で見る特定技能の人数では1番多い人数になります。

多くのベトナム人が日本で働く理由

多くのベトナム人が日本で働く背景には、ベトナム国内の経済状況が大きく関わっています。

ベトナムは近年著しい経済成長を遂げていますが、都市部と地方部の格差拡大や、物価上昇に対する賃金上昇の停滞が課題となっています。また、ベトナムには依然として貧困層が多く存在し、安定した収入を得られる仕事へのニーズが高い状況があります。

安定した収入を得られる仕事として、現在のベトナムでは特定技能を活用して日本で働くことを選択する人が多い傾向にあるのです。

ベトナム人を雇用する際の雇用企業が必要になる4つの要件

特定技能でベトナム人を雇用するために雇用企業は以下の4つの項目の要件を満たす必要があります

雇用企業が満たすべき4つの要件
①適切な雇用契約を締結していること
②過去1年以内に解雇等の会社都合の退職者や行方不明者がいないこと
③過去2年間に外国人を支援した経験があること
④各分野の協議会に加入すること

【要件①】 適切な雇用契約を締結していること

雇用企業は特定技能でベトナム人を雇用する際には適切な雇用契約を締結し、内容を労働基準法に基づいて定める必要があります。

具体的には、以下の内容を記載する必要があります。

  • 職種
  • 労働時間
  • 休憩時間
  • 賃金
  • 社会保険加入
  • 雇用期間
  • 解雇条件
  • その他、労働条件に関する事項
正木

日本で働くベトナム人にも日本の労働基準法が適応になりますので、労働基準法に違反した雇用は罰則の対象なりますので注意が必要です。

【要件②】 過去1年以内に解雇等の会社都合の退職者や行方不明者がいないこと

特定技能でベトナム人を雇用する場合、過去1年以内に解雇等の会社都合の退職者や行方不明者がいないことが条件となります。

これは、「非自発的に離職させた外国人」を出していないことを示すものです。

「非自発的に離職させた外国人」に該当する例

  • 天候不順や自然災害、経営悪化等の理由で希望退職を募集・勧奨して退職者が出た場合
  • 賃金低下、賃金遅配、過度な時間外労働、採用条件との相違等の労働条件に係る重大な問題によって退職者が出た場合
  • 故意の排斥、嫌がらせ等の就業環境に係る重大な問題によって退職者が出た場合
  • 特定技能外国人労働者の責めに帰すべき理由によらない有期労働契約の終了があった場合

例外となる場合

  • 経営悪化等、企業側が合理的な理由に基づいて解雇等を行った場合
  • 自己都合退職や懲戒解雇等、労働者側の都合による退職の場合

【要件③】過去2年間に外国人を支援した経験があること

特定技能でベトナム人を雇用する場合、雇用主は過去2年間に外国人を支援した経験があることが求められます。

これは、外国人労働者が安心して日本で生活・働くことができるよう、適切な支援を提供できることを示すものです。

対象となる「外国人支援」

生活支援住居探し、医療機関への付き添い、行政手続きのサポート、生活習慣の指導等
日本語教育日本語能力試験対策、日常会話の練習、職場でのコミュニケーション指導等
文化交流日本文化の紹介、地域イベントへの参加、日本人との交流促進等
その他雇用契約の確認、トラブル相談、帰国支援等

上記の経験がない場合は、外国人支援に関する研修を受講することで代替することができます。

【要件④】 各分野の協議会に加入すること

特定技能でベトナム人を雇用する場合、雇用主は該当する分野の協議会に加入する必要があります。

協議会への加入は特定技能でベトナム人を受け入れてから4ヶ月以内に行う必要がありますので加入忘れには注意が必要です。

協議会の目的

協議会は、外国人雇用に関する情報提供や研修、相談窓口などのサービスを提供し、特定技能制度の円滑な運用を支援する目的があります。

ベトナム人を雇用する際のベトナム人側が必要になる要件

特定技能でベトナム人を雇用する際のベトナム人側が必要になる要件には以下の6つがあります。

6つの要件詳細
年齢満18歳以上であること
学歴ベトナム国内の中学校を卒業していること
技能分野ごとの特定技能の技能検定に合格していること
日本語能力日本語能力試験N5に合格していること
健康状態入国時に、伝染病その他の疾病にかかっていないこと
犯罪歴過去に重大な犯罪を犯したことがないこと

これらの必要になる要件を満たしていない場合は、特定技能としてベトナム人を雇用することができませんので注意が必要です。

ベトナム人を特定技能で雇用する際にかかる費用

特定技能でベトナム人を雇用する際に必要になる費用を以下の表にまとめていますので参考になさってください。

掛かる費用の項目相場
登録支援機関への委託費用毎月約2〜3万円
送り出し機関への手数料20〜30万円程度
在留資格認定や入管申請の書類作成費用10〜20万円程度
出入国在留管理局への収入印紙代4,000円
渡航費約3〜6万
健康診断の費用約1〜2万円
給与約20〜30万円

これらの費用はあくまで目安であり、具体的な金額は登録支援機関や行政書士、送り出し機関により異なる場合があります。

また、業種や雇用形態によっても費用は変動する可能性がありますので注意が必要です。

ベトナム人を特定技能で雇用する際の2つの申請の流れ

ベトナム人を特定技能で雇用する申請の流れは「日本に在留しているベトナム人を雇用するのか」「海外に在留しているベトナム人を雇用するのか」によって異なります。

それぞれの申請の流れをお伝えしていきます。

【ルート①】日本に在留しているベトナム人を雇用する場合

日本に在留するベトナム人の雇用を行う場合は以下の申請の流れが一般的です。

  1. 特定技能に関する雇用契約の締結
  2. 推薦者表の承認と発行
  3. 在留資格変更許可申請
  4. 就労開始

1.特定技能に関する雇用契約の締結

まず、受入企業は特定技能外国人として受け入れたいベトナム国籍の方と、特定技能に関する雇用契約を締結します。

雇用契約書には、以下の事項を記載する必要があります。

  • 職種
  • 勤務時間
  • 休憩時間
  • 賃金
  • 休暇
  • 社会保険加入
  • 雇用期間
  • 解雇条件
  • その他

2.推薦者表の承認と発行

ベトナム人を特定技能で雇用する場合、雇用企業はベトナムにある送り出し機関を通じて「推薦者表の承認と発行」を受ける必要があります。

推薦者表は、働くベトナム人の技能及び経験を確認するための書類です。

推薦者表には、以下の事項が記載されます。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 性別
  • 国籍
  • パスポート番号
  • 学歴
  • 職歴
  • 技能検定合格証
  • 日本語能力試験N5合格証
  • 健康診断書
  • 犯罪経歴証明書
  • その他

3.在留資格変更許可申請

ベトナム国籍の方が特定技能外国人として就労するには、自身が地方出入国在留管理官署に「特定技能」への在留資格変更許可申請を行います。

その際、2021年2月15日以降は推薦者表も提出する必要がありますので注意が必要です。

また、在留資格の変更には2ヶ月ほど掛かるので期間に余裕を持って申請することも大切になります。

4.就労開始

在留資格の変更申請の許可が下りれば、就労を開始できます。

【ルート②】海外に在留しているベトナム人を雇用する場合

海外在留のベトナム人を特定技能で雇用する際の申請は日本に在留しているベトナム人とは異なります。

こちらでは海外に在留しているベトナム人を雇用するまでの流れをお伝えしていきます。

  1. 受入機関と送出機関との労働者提供契約の締結
  2. 特定技能に関する雇用契約の締結
  3. 推薦者表の発行申請
  4. 在留資格認定証明書の交付申請および交付
  5. ビザの申請
  6. 入国・就労開始

1.受入機関と送出機関との労働者提供契約の締結

海外に在留しているベトナム人を雇用する際には、最初に受入企業は送出機関と労働者提供契約を締結する必要があります。

労働者提供契約とは、受入機関と送出機関が、特定技能外国人の雇用について、以下の事項を定めて締結する契約のことを示します。

  • 雇用条件(職種、労働時間、賃金、休暇等)
  • 技能検定・日本語教育の実施
  • 生活支援
  • 帰国支援
  • 紛争解決

2.特定技能に関する雇用契約の締結

次に、日本に在留しているベトナム人を雇用する際と同様に、受入企業は特定技能として受け入れたいベトナム国籍の方と、特定技能に関する雇用契約を締結します。

雇用契約の内容が日本の労働基準法に遵守した内容になっているかを確認することが大切になります。

3.推薦者表の発行申請

ベトナム国籍の方と受入企業は、送出機関を通じて新たに受け入れる手続きと同様に、推薦者表の承認と発行を行う必要があります。

4.在留資格認定証明書の交付申請および交付

ベトナム国籍の方が特定技能外国人として就労するには、自身が地方出入国在留管理官署に「特定技能」への在留資格認定証明書の交付申請を行います。

特定技能における在留資格認定証明書の交付には、約3週間かかります。

5.ビザの申請

特定技能の在留資格認定証明書が交付されたら、ベトナム国籍の方は日本大使館または領事館にビザの申請を行います。

ビザの交付にも審査期間も含めると約3週間程かかります。

6.入国・就労開始

ビザが発給されたら、ベトナム国籍の方は日本に入国し、受入企業での就労を開始します。

在留資格認定証明書の交付やビザの交付には時間がかかりますので企業が望んでいる就労開始時期から逆算して時間に余裕を持って申請の手続きを進めていくことが大切になります。

ベトナム人を特定技能で雇用する3つのメリット

特定技能を活用してベトナム人を雇用することには3つのメリットがあります。

ベトナム人を雇用する3つのメリット
①勤勉で真面目
②日本語学習意欲が高い
③協調性の意識が高い

【メリット①】勤勉で真面目

ベトナム人は、古くから儒教の影響を受けており、勤勉で真面目な国民性を持っているので日本の国民性とも相性がとても良いという特徴があります。

相性の良さは職場での人間関係の構築にも役立ち、働きやすい環境作りにも繋がります。

また、時間厳守や責任感も強く、与えられた仕事を最後までやり遂げる力がありますので、仕事を任せる上で安心して任せることが可能です。

【メリット②】日本語学習意欲が高い

ベトナムは親日国であり、日本文化への関心が高い国なので、多くのベトナム人は日本語を学習する意欲が高く、比較的短期間で日本語を習得できる特徴があります。

外国の方が日本で働く上で一番ストレスになるのが言語の壁です。

日本語の習得の意欲が高いことで、言語の壁によるストレスをより早く克服することが期待できるので長期的に働いてもらえる可能性が高くなります。

また、仕事をする上でも日本語の上達が早いことで、仕事効率も上がり企業の業績の向上に貢献できる人材になるメリットがあります。

【メリット③】協調性の意識が高い

ベトナム人は、集団主義的な社会で育っており、協調性の意識が高いという特徴があります。

チームワークを重視し、周囲の人と協力しながら仕事を進めることができる方が多い傾向にあります。

ですので、チームとして働くことの多い職種分野では、ベトナム人を特定技能で雇用することは人材不足の改善だけでなく、さらなる業績の向上が期待できるメリットがあります。

ベトナム人を特定技能で雇用する際の2つの注意点

特定技能を活用してベトナム人を雇用する際には2つの注意点があります。

ベトナム人を雇用する2つの注意点
①DOLAB認定の送出機関であるかの確認が必要
②「推薦者表」が必要

【注意点①】DOLAB認定の送出機関であるかの確認が必要

ベトナム人を特定技能で雇用する際には、DOLAB(ベトナム労働・傷病兵・社会問題省海外労働管理局)から認定を受けた送出機関を通す必要があります。

認定の受けていない送出機関を活用することは違法となるので注意が必要です。

2024年5月24日現在、DOLABから認定を受けた送出機関は100機関を超えています。

送出機関を選ぶ際の注意点

  • DOLABから認定を受けていること
  • ベトナム人の募集、選考、技能訓練、日本語教育などの実績があること
  • 入国・在留手続きなどのサポートが充実していること
  • 日本語で相談できること
  • 費用が明確であること

【注意点②】「推薦者表」が必要

特定技能でベトナム人を雇用する際には、「推薦者表」を発行する必要があります。

推薦者表は、ベトナム人が技能実習制度や留学で学んだ技能を適切に 習得していることを証明する書類であり、推薦者表はベトナムの認定送出機関で発行する必要があります。

推薦者表の有効期限は、発行から1年間であり、日本語に翻訳して提出する必要がありますので注意が必要です。


特定技能でベトナム人を雇用するには多くの手続きが必要になりますが、ベトナム人の「勤勉で真面目な国民性」「日本語学習への意欲の高さ」「協調性への意識の高さ」などは日本の労働環境へ適応しやすい傾向にあり、企業にとっては長期的な人材不足の改善に繋がり、事業の拡大や作業の効率化などの多くのメリットがあります。


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