監理団体とは?選ぶ際のポイントや注意点まで徹底解説!

「監理団体ってなに?」
「選ぶときのポイントは?」
「選ぶ際に注意することはある?」

外国人人材の採用を考えたとき、このような疑問が生まれるのではないでしょうか?

本記事ではわかりやすくまとめながら監理団体とは何か、監理団体の役割、選ぶときの注意点、選ぶ際のポイントなどをお伝えしていきますので外国人雇用に興味がある方は是非内容をご覧ください。

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監理団体とは何?

監理団体とは海外での技能実習生の募集や受け入れに関する調査や手続きを行うことや、受け入れ先に対する指導や監査などを行う団体です。

技能実習生のための監査役

監理団体の役割の一つは、技能実習生が働き始めた後に受け入れ先が適切な指導を行っているのかを監視する役割があります。

正木

監査役がいることで企業内での差別的な言動などを防ぐことが可能です。

監理団体になるための基準

監理団体は法務省や厚生労働省の主務大臣から認定を受ける必要があります。
監理団体になるためにはいくつかの基準があります。

こちらが監理団体になるための基準の一覧になります。

  1. 営利を目的としない法人である
  2. 監理団体の業務の実施の基準に従って事業を適正に行うに足りる能力を有している
  3. 監理事業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有している
  4. 個人情報の適正な管理のため必要な措置を講じている
  5. 外部役員又は外部監査の措置を実施している
  6. 基準を満たす外国の送出機関と、技能実習生の取次に係る契約を締結している
  7. 優良要件への適合(第3号技能実習の実習監理を行う場合)
  8. 監理事業を適正に遂行する能力を保持している

参考文献:監理団体の許可

監理団体の2つの区分とは?

監理団体の区分は「一般監理団体」と「特定監理団体」に分けられ、区分によって監理できる技能実習生と年数が異なります。

違いをまとめた表が以下になります。

監理可能な技能実習許可の有効期間受け入れ人数枠
特定監理団体1号、2号3年または5年1号:基本人数枠2号:基本人数枠の2倍
一般監理団体1号、2号、3号5年または7年1号:基本人数枠
2号:基本人数枠の2倍3号:基本人数枠の6倍

1、特定監理団体は「まだ優良要件を満たしていない監理団体」

どの監理団体は必ず「特定監理団体」から始まります。

必要な条件や要件をクリアするなど実績を重ねていくことで「一般監理団体」へなることが可能です。

特定監理団体では技能実習1号と2号のみ受け入れが可能になり、最長でも3年の受け入れになります。

監理能力に優れたと判断された場合のみ5年までの受け入れが可能です。

2、一般監理団体は「優良要件を満たした監理団体」

必要な要件を満たし、国から実績を認められた監理団体になります。

一般監理団体では技能実習1号、2号、3号全ての実習生の受け入れが可能で最長5年の受け入れが可能です。

監理能力や実績に優れたと判断された場合のみ7年までの受け入れが可能になります。

監理団体の主な7つの役割

監理団体には7つの役割があります。
7つの役割は以下の表です。

監理団体の7つの役割
①監査業務(定期・臨時)
②訪問指導
③入国後講習の実施
④技能実習計画書の作成指導
⑤外国の送り出し機関との契約、求人・求職の取次
⑥技能実習生の保護・支援
⑦帰国対応

それぞれ詳しく解説していきます。

【役割①】監査業務(定期・臨時)

「技能実習計画」に沿った実習が行われているかを確認するための業務です。

最低でも3ヶ月に1回は定期監査を行い、実習が適切に行われていないと判断した場合には臨時監査を行うこともあります。

【役割②】訪問指導

定期監査とは別に行う指導業務です。

日本に初めて来日した外国人技能実習生がいる受け入れ企業を訪問し、技能実習の状況の確認や計画通りに実習を実施していくための指導を行います。

【役割③】入国後講習の実施

初めて日本にくる外国人労働者に対して、入国後の企業に配属される前に日本語や日本での生活全般に関する指導、入管法や労働基準法などの説明、現場見学など日本での活動をサポートするさまざまな講習を行います。

【役割④】技能実習計画書の作成指導

技能実習生を雇いたい企業は、雇う許可を得るために技能実習計画を作成し申請を出す必要があります。

技能実習計画書の作成に関する指導も監理団体の役割の1つです。

【役割⑤】外国の送り出し機関との契約、求人・求職の取次

技能実習生を送り出す、各国現地の機関との契約の取り交わしや現地での求人活動、面接などを行います。

技能実習生から保険金や違約金を徴収していないかなど違法をしていないかを確認して、優良な送出機関契約を選ぶことも監理団体の役割の1つです。

【役割⑥】技能実習生の保護と支援

実習生が慣れない外国での生活を安心して過ごせるように母国語での相談を受けたり、日本での生活環境整備を整えることも監理団体の業務の1つです。

【役割⑦】帰国対応

技能実習終了後の帰国の手続きが円滑に行えるように必要に応じてサポートや措置をこうじることも監理団体の役割の1つです。

全国の監理団体の数は?

全国で見ると監理団体は非常に多くあり、令和5年12月現在の国内の監理団体の数は3674団体あると言われています。

一般監理団体:1963団体
特定監理団体:1711団体

多くの監理団体があるので、どの監理団体を選ぶかが優良な外国人技能実習生を雇えるかのキーポイントになりますので監理団体選びは慎重に行う必要があります。

参考文献:外国人技能実習制度について

悪い監理団体を見極める3つの注意点!

監理団体を選ぶ際に注意すべき3つのポイントがあります。
3つの注意点は以下になります。

注意点3つ
①監理費用の安さだけで選ばない
②監査が行われているか
③トラブルに対しての対応姿勢

それぞれ詳しく解説していきます。

【注意点①】監理費用の安さだけで選ばない

監理の費用が安いという点だけで選ぶのは非常に危険なので注意が必要です。

受け入れ側としてなるべく費用を抑えたい気持ちはわかりますが、監理費用が相場よりも安い場合はサポート内容や業務内容に問題があること多いです。

正木

サポートが不充分なことで実習生の失踪やトラブルが多く発生するという傾向がありますので注意しましょう。

【注意点②】監査が行われているか

監理団体には3ヶ月に1回は監査を行う義務があります。こちらの監査は書面ではなく直接受け入れ企業に訪問した上で問題がないかを確認することが必要です。

悪徳の監理団体ではこのような基本的なルールを守らないところもありますので、契約する前に過去の実績やどのような監査体制を整えているのかを確認することが大切です。

【注意点③】トラブルに対しての対応姿勢

基本的な役割を的確に実施してくれることも大切ですが、何か実習生側にトラブルがあった際にしっかりとサポートをしてくれているのかを契約前に確認することが大切です。

過去のトラブルに対する対応の実績やトラブルが起きたときにどのような対応を行うのかのサポート体制が整っている監理団体を選ぶことは失敗しない監理団体選びには大切です。

良い監理団体の選ぶための4つのポイント

良い監理団体を選ぶためのポイントが4つあります。
4つのポイントは以下になります。

4つのポイント
①複数の監理団体を比較する
②サポート内容を調べる
③希望する職種・作業の技能実習生の監査の実績があるか確認する
④希望する国籍の実習生の受け入れが可能か確認する

【ポイント①】複数の監理団体を比較する

監理団体を選ぶ際は1つの団体だけでなく複数の団体を調べることが大切です。

複数の団体を比較することで費用の相場やサポートの充実度などの比較をできるので自分の望みにあった監理団体を選ぶことが可能になります。

監理団体選びは優良な外国人技能実習生を雇うためにも、外国人労働者のためにも非常に重要な選択になるので慎重に調べた上で監理団体を選んでいきましょう。

【ポイント②】サポート内容を調べる

監理団体ごとにサポートしてくれる内容が異なりますので、どこまでのサポートを行ってくれるのかの確認は非常に大切です。

監査業務をしっかりと行っているのか?外国人労働者に対しての生活面、環境面のサポートはどこまで準備を行ってくれるのか?など確認する必要があります。

初めて外国人労働者を雇う企業にとっては全てが不安要素になるので充実したサポートと相談体制が整った監理団体を選ぶことをおすすめします。

【ポイント③】希望する職種・作業の技能実習生の監査の実績があるか確認する

監理団体によってどの職種・作業の人材確保を得意としているかは異なります。

自分が希望する職種・作業の技能実習生を受け入れている実績のある監理団体を選ぶことは優良な外国人労働者を雇うためには大切になります。

【ポイント④】希望する国の実習生の受け入れが可能か確認する

監理団体によってどこの現地の受け入れ機関とのパイプがあるかによって受け入れ可能な国は異なります。

特定の国の実習生を希望する場合は監理団体がその国とのパイプがあるのか?そして受け入れ実績が過去にどれくらいあるのかを確認してから契約することは大切です。

監理団体は途中でも変更は可能!

技能実習生を受け入れ業務をスタートしたけど、3ヶ月たっても1回も監査に来ない、連絡をとっても連絡が返ってこないなど監理団体を選ぶのに失敗してしまったという企業様もいると思います。

監理団体は途中からでも変更は可能です!

もし監理団体の対応に対して不安を感じるようであれば監理団体の変更も考えてみましょう。

監理団体変更の流れ

監理団体の変更の手順を以下にまとめてあります。

  1. 新たな監理団体を探す
  2. 現在の監理団体、送り出し機関、技能実習生から変更の合意を得る
  3. 必要な書類を準備する
  4. 送り出し機関と新しい監理団体で契約を結ぶ
正木

監理団体の変更には1ヶ月半〜3ヶ月ほどの期間が必要になりますので変更を考える場合は余裕のもった準備を行いましょう。


監理団体とは海外での技能実習生の募集や受け入れに関する調査や手続きを行うことや、受け入れ先に対する指導や監査などを行う団体です。

良い監理団体を選ぶことは企業にとって優良な外国人労働者を雇うために非常に大切です。
ですので、監理団体を選ぶ際は「複数の監理団体を比較して、自分に合ったサポート内容が受けられる」団体かどうかを見極めて選択する必要があります。

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