「特定技能でネパール人を雇用するにはどうすればいいの?」
「雇用するメリットを詳しく知りたい」
「失敗しないための注意点を知りたい」
外国人人材の採用を考えた際、このような疑問が生まれるのではないでしょうか?
本記事ではわかりやすくまとめながら特定技能でネパール人を雇用するために必要な要件、ネパール人を雇用するメリット、ネパール人を雇用する際の注意点についてお伝えしていきますので外国人雇用に興味がある方はぜひ内容をご覧ください。
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執筆者:正木 圭
2018年に株式会社マックスに入社。
その後、2019年の特定技能制度の創設に伴い、登録支援機関業務を担当。
現在では特定技能に加え、様々な外国人材への職業紹介と支援に取り組んでいる。
執筆者:正木 圭
2018年に株式会社マックスに入社。
その後、2019年の特定技能制度の創設に伴い、登録支援機関業務を担当。
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運営会社:株式会社マックス
創業25年の外国人人材紹介・派遣会社。
人材派遣、特定技能受入れ支援(登録支援機関)、高度外国籍人材紹介、教育・研修など外国籍人材に関わるさまざまな事業を展開。
採用を検討している企業様に対しワンストップのサポートを提供している。
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特定技能を活用して働くネパール人は約4,000人
特定技能を活用して日本で働いているネパール人は人数的にはまだ多くはないですが、近年急増傾向にあります。
具体的な数としては、厚生労働省が公開している最新の統計では2023年12月末時点で特定技能を活用して日本で働いているネパール人は 4,430人になり、前年と比較すると46.5%増加しています。
特定技能を活用して日本に在留している外国人労働者の国籍別では6番目に多い数値になります。
参考文献:特定技能制度運用状況等について
多くのネパール人が日本で働く理由
日本での就労を選択するネパール人が急増している理由は、「ネパールの経済的な面」と「日本の教育水準の高さ」の2つがあります。
ネパールの平均月額賃金は約14,000円なのに対し、特定技能の平均月額賃金は約30万円です。これは、ネパールの賃金の約22倍にあたります。
また、日本には世界屈指の教育機関があります。子どもを良い学校に通わせたいという親の思いから、日本へ移住するネパール人も少なくありません。
このように「給与面の改善」や「子供への良い教育環境」など自分自身や家族の生活を大きく向上させるチャンスとなることから多くのネパール人が日本で働くことを選択しています。
ネパール人を雇用する際の雇用企業側が必要な4つの要件
特定技能でネパール人を雇用する際には、ネパール人特有の要件はありませんが、特定技能を受け入れるための要件をクリアする必要があります。
雇用企業が満たすべき4つの要件 |
---|
①適正な報酬の支払い ②適切な労働環境の整備 ③日本語教育の実施 ④生活支援体制の整備 |
【要件①】適正な報酬の支払い
特定技能でネパール人を雇用する際には、受入企業は「適正な報酬の支払い」を遵守する必要があります。
ネパール人特定技能労働者に対しては、最低賃金以上の賃金を支払うことが義務付けられています。さらに、残業代や休日出勤手当などの法定福利厚生もきちんと支給する必要があります。
日本で働くネパール人にも日本の労働基準法が適用になりますので注意が必要です。
【要件②】適切な労働環境の整備
特定技能でネパール人を雇用する際には、「適切な労働環境の整備」も必要です。
ネパール人特定技能労働者にとって、安全で快適な労働環境を提供することは、彼らのモチベーション向上や定着率促進に不可欠です。
そのため、雇用企業は安全衛生に関する法令を遵守し、以下の点に配慮する必要があります。
配慮が必要な項目 | 詳細 |
---|---|
安全な作業環境の整備 | 安全な作業環境の整備: 事故や災害を防ぐための設備や措置を講じ、労働者の安全を確保する必要があります。 |
健康管理 | 定期的な健康診断を実施し、労働者の健康状態を把握する必要があります。 |
長時間労働の防止 | 法定労働時間を遵守し、過度な残業を抑制する必要があります。 |
休憩時間の確保 | 十分な休憩時間を設け、労働者の疲労を回復させる必要があります。 |
【要件③】日本語教育の実施
特定技能でネパール人を雇用する際には「日本語教育の実施」も必要になります。
ネパール人特定技能労働者が円滑に業務を遂行し、日本の社会に適応するためには、日本語能力の向上は不可欠です。
そのため、雇用企業は日本語教育を提供する必要があります。
日本語教育の内容としては、日常会話レベルだけでなく、仕事に必要な専門用語も学習できるようにすることが重要です。
日本語教育の実施方法は、社内で行う、外部の日本語学校に委託する、オンライン教材を活用するなど、企業の状況に合わせて選択することができます。
【要件④】生活支援体制の整備
ネパール人特定技能労働者が安心して日本で生活できるよう、生活支援体制を整備する必要があります。
具体的には、以下の点についてサポートする必要があります。
必要な生活支援 | 詳細 |
---|---|
住居の手配 | 住居探しや契約手続きをサポートする必要があります。 |
医療機関の紹介 | 病気やケガをした際に、適切な医療機関を紹介する必要があります。 |
行政手続きのサポート | 住民票の取得や各種証明書の発行などの行政手続きをサポートする必要があります。 |
文化・習慣に関するサポート | 日本文化や習慣について理解を深められるよう、サポートする必要があります。 |
メンタルヘルス面のサポート | 言葉の壁や文化の違いによるストレスを感じやすい場合、カウンセリングなどのサポートを提供する必要があります。 |
特にネパール人へのメンタル面のサポートは長期的に日本で働いてもらうためにも重要になりますので、相談しやすい環境整備を行うことが大切です。
ネパール人を雇用する際のネパール人側が必要な要件
特定技能でネパール人を雇用する際のネパール人側が必要になる要件には以下の6つがあります。
【ネパール人側が満たすべき6つの要件の一覧表】
6つの要件 | 詳細 |
---|---|
年齢 | 満18歳以上であること |
学歴 | 制限なし |
技能 | 分野ごとの特定技能の技能検定に合格していること |
日本語能力 | 日本語能力試験N4に合格していること |
健康状態 | 入国時に、伝染病その他の疾病にかかっていないこと |
犯罪経歴証明書の提出 | 過去に重大な犯罪を犯したことがないことを証明するために必要になります。 |
学歴は基本的には必要ありませんが、職種によって求められることがありますので注意が必要です。
以下の職種では、一定以上の学歴が求められます。
- 介護福祉士: 高等学校卒業程度以上
- 調理士: 調理師免許または高等学校卒業程度以上
- 自動車整備士: 自動車整備士試験合格または高等学校卒業程度以上
- 電気工事士: 電気工事士試験合格または高等学校卒業程度以上
- 建築士: 一級建築士試験合格または二級建築士試験合格及び高等学校卒業程度以上
ネパール人を特定技能で雇用する際にかかる費用
特定技能でネパール人を雇用する際に必要になる費用を以下の表にまとめていますので参考になさってください。
掛かる費用の項目 | 相場 |
---|---|
登録支援機関への委託費用 | 毎月約2〜3万円 |
(使用する場合のみ) | 送り出し機関への手数料10-20万円程度 |
在留資格認定や入管申請の書類作成費用 | 10〜20万円程度 |
出入国在留管理局への収入印紙代 | 4,000円 |
渡航費 | 約5-6万円 |
健康診断の費用 | 約1〜3万円 |
給与 | 約20〜30万円 |
これらの費用はあくまで目安であり、経験や能力が高いほど、給与が高くなります。
また、ネパール人を特定技能で雇用する際には送出機関との契約は必須ではありません。
直接もしくは在日ネパール大使館経由で採用活動を行うことが可能です。
ネパール人を特定技能で雇用する際の2つの申請の流れ
ネパール人を特定技能で雇用する申請の流れは「海外に在留しているネパール人を雇用するのか」「日本に在留しているネパール人を雇用するのか」によって異なります。
それぞれの申請の流れをお伝えしていきます。
【ルート①】海外に在留しているネパール人を雇用する場合
海外に在留しているネパール人を雇用するまでの流れをお伝えしていきますので参考になさってください。
- 求人
- 雇用契約を締結
- 在留資格認定証明書交付の申請
- 査証発給申請
- 健康診断・出国前オリエンテーション
- 海外労働保険・海外労働者社会福祉基金への支払い
- 海外労働許可証の取得
- 入国・就労開始
1.求人
海外に在留しているネパール人を特定技能で雇用する場合は、「直接の求人」と「ネパール大使館を通じての求人」の2つの求人方法があります。
1つ目の「直接の求人」は日本の受入企業が、自社のウェブサイトや求人情報サイトに、特定技能向けの求人を掲載する方法になります。
求人情報には、以下の条件を明記する必要があります。
- 職種
- 勤務地
- 給与
- 労働時間
- 必要な日本語能力など
2つ目の「ネパール大使館を通じての求人」はネパール大使館の特定技能求人情報提供システムを通じて人材を探す方法です。
日本の受入企業の求人をネパール人求職者に紹介してくれますので、直接の求人よりも、効率よく優秀な人材を見つけることができます。
登録に必要な書類は以下になります。
- 雇用契約書
- 在留資格認定証明書
- 海外労働許可証
- 受入企業の登記簿謄本
- 受入企業の決算書
- 受入企業の事業計画書
2.雇用契約を締結
受入企業とネパール人求職者が合意すれば、雇用契約を締結します。
雇用契約書には、以下の事項を記載する必要があります。
- 職種
- 勤務時間
- 休憩時間
- 賃金
- 休暇
- 社会保険加入
- 雇用期間
- 解雇条件
- その他
3.在留資格認定証明書交付の申請
ネパール人を雇用するには、地方出入国在留管理局に在留資格認定証明書の交付申請を行う必要があります。
在留資格認定証明書の交付申請には、以下の書類が必要です。
- パスポート
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 特定技能外国人雇用許可証
- 技能試験合格証など
4.査証発給申請
ネパール人が、在ネパール日本国大使館に対して、特定技能ビザの申請を行います。
査証申請には以下の書類が必要になります。
- パスポート
- 海外労働許可証
- 在留資格認定証明書
- 査証申請書
- 戸籍謄本(本人のもの)
- 住民票(本人のもの)
- 最終学歴証明書(日本語訳)
- 職務経歴書(日本語訳)
- 健康診断書(日本語訳)
- 日本語能力試験の結果証明書(N5以上)
- 受入企業の登記簿謄本
- 受入企業の決算書
- 受入企業の事業計画書
5.健康診断・出国前オリエンテーション
ネパール人を特定技能で雇用する場合、ネパール側で健康診断と出国前オリエンテーションの受講を行う必要があります。
目的はネパール人労働者の健康と安全を守るため、また、日本での生活や就労に必要な知識を習得させるためです。
健康診断は、ネパール政府指定の医療機関で受ける必要があります。
健康診断の結果が良好であれば、健康診断証明書が発行されます。
必要な診断の項目は以下になります。
- 一般身体検査
- 胸部X線検査
- 喀痰検査
- 血液検査
- 尿検査など
また、出国前オリエンテーションは、ネパール政府機関またはその委託機関が実施する必要があります。
オリエンテーションの内容は以下になります。
- 日本の文化・習慣
- 日本の生活習慣
- 日本の労働法
- 日本語についてなど
健康診断と出国前オリエンテーションは、出国前2週間以内に受ける必要がありますので注意が必要です。
6.海外労働保険・海外労働者社会福祉基金への支払い
ネパール人を特定技能で雇用する場合、受入企業は海外労働保険と海外労働者社会福祉基金への加入する必要があります。
これは、ネパール人労働者の健康と生活を守るため、また、万一の事故や病気の際に必要な給付金を支払うために必要になります。
7.海外労働許可証の取得
ネパール人が、ネパール労働・雇用・社会保障省に対して、海外労働許可証の申請を行う必要があります。
海外労働許可証の取得には、以下の書類が必要になります。
- 技能試験合格証
- 雇用契約書
- 在留資格認定証明書など
8.入国・就労開始
ビザが交付されたら、ネパール人は来日することが許可され、就労を開始することができます。
【ルート②】日本に在留しているネパール人を雇用する場合
日本に在留するネパール人の雇用を行う場合は以下の申請の流れが一般的です。
- 雇用契約を締結
- 在留資格変更許可申請
- 就労開始
1.雇用契約を締結
まず、受入企業は特定技能外国人として受け入れたいネパール国籍の人と、特定技能に関する雇用契約を締結します。
雇用契約書には、以下の事項を記載する必要があります。
- 職種
- 勤務時間
- 休憩時間
- 賃金
- 休暇
- 社会保険加入
- 雇用期間
- 解雇条件
- その他
2.在留資格変更許可申請
ネパール国籍の人が特定技能外国人として就労するには、自身が地方出入国在留管理官署に「特定技能」への在留資格変更許可申請を行います。
また、在留資格の変更には2ヶ月ほど掛かるので期間に余裕を持って申請することも大切になります。
3.就労開始
在留資格の変更申請の許可が下りれば、就労を開始できます。
参考文献:ネパール国籍の方を特定技能外国人として受け入れるためには
ネパール人を特定技能で雇用する3つのメリット
特定技能を活用してネパール人を雇用することには3つのメリットがあります。
ネパール人を雇用する3つのメリット |
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①助け合い精神の高さ ②勤勉で真面目な国民性 ③日本語に適応しやすい |
【メリット①】助け合い精神の高さ
ネパール人は助け合いの精神の高く、チームで働く上ではチームワークの向上につながり、日本での労働に適応しやすいこともメリットの1つです。
ネパール社会は、家族や村、地域といった共同体が重視される傾向があります。
個人よりも共同体を優先する考え方が根付いており、困っている人がいれば、周囲の人々が力を合わせて助けることが当たり前と考えられています。
このような考え方は、日本での労働に適応しやすく、長期間の人材雇用の期待ができます。
【メリット②】勤勉で真面目な国民性
ネパール人は、勤勉で真面目な国民性もメリットの1つです。
勤勉さや責任感が強いことは日本の職場文化に馴染みやすい傾向にあり、また向上心が高く、与えられた仕事に真摯に取り組む姿勢などは日本人からも受け入れられやすいという特徴があります。
このような国民性が職場での人間関係を良好にして働きやすい環境へとつながり長期的な優秀な人材の確保に繋がることが期待できます。
【メリット③】日本語に適応しやすい
ネパール人は日本語への適応が高いということもメリットの1つです。
ネパール語は、サンスクリット語に由来する言語であり、日本語と語彙や文法構造に共通点が多く見られます。
そのため、ネパール人は日本語を比較的習得しやすく、日本への移住や就労に向けて積極的に日本語学習に取り組む傾向があります。
異国で働く際の一番のストレスは言語の壁ですが、ネパール人は日本語の習得能力が高いのでこちらの壁を克服しやすく長期的な雇用を期待できるメリットがあります。
ネパール人を特定技能で雇用する際の3つの注意点
特定技能を活用してネパール人を雇用する際には3つの注意点があります。
ネパール人を雇用する3つの注意点 |
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①海外労働保険への加入が必要 ②海外労働者社会福祉基金への支払いが必要 ③国民性の理解が必要 |
【注意点①】海外労働保険への加入が必要
特定技能でネパール人を雇用する際には、「海外労働保険への加入」が必要になりますので注意が必要です。
海外労働保険は、日本の労災保険制度に相当する制度で、ネパール人労働者が、業務上負傷や疾病をした場合、給付金を受けられる制度です。
海外労働保険の給付内容 |
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療養給付金 傷病手当金 休業給付金 障害年金 遺族給付金 |
保険料は、受入企業が負担する必要があり、保険料率は、職種と年齢によって異なりますが、約0.5%から約2.5%になります。
加入に必要な書類は以下になります。
- 加入申込書
- ネパール人労働者のパスポート
- 在留資格認定証明書
- 技能試験合格証
- 雇用契約書
加入手続きが完了すると、受入企業には保険証が交付されます。
【注意点②】海外労働者社会福祉基金への支払いが必要
特定技能でネパール人を雇用する際には、「海外労働者社会福祉基金」への支払いが必要になりますので注意が必要です。
海外労働者社会福祉基金は、ネパール人労働者の生活を支援する制度で、ネパール人労働者が、老後、病気、出産、死亡などの際に、給付金を受けられる制度です。
海外労働者社会福祉基金の給付内容 |
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老齢給付金 障害給付金 遺族給付金 高齢者介護給付金 出産給付金 育児休暇給付金 |
掛金は、受入企業とネパール人労働者が折半で負担する必要があり、掛金率は、受入企業規模によって異なりますが、0.5%から1.5%になります。
加入に必要な書類は以下になります。
- 加入申込書
- ネパール人労働者のパスポート
- 在留資格認定証明書
- 技能試験合格証
- 雇用契約書
【注意点③】国民性の理解が必要
ネパール人は、おおらかな時間感覚を持っている傾向にあります。
時間に追われることなく、じっくりと仕事に取り組むことで、より良い結果を出すことができる傾向にあります。
ですので、時間に厳格な日本の職場文化に慣れるまで、時間がかかる場合がありますので注意が必要です。
このような国民性を理解した上で、スタッフの教育や育成を行っていくことが大切です。
特定技能でネパール人を雇用するには多くの手続きが必要になりますが、ネパール人を雇用することは「助け合い精神の高さ」「勤勉で真面目な国民性」「日本語に適応しやすいこと」など企業にとっては多くのメリットがあります。
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