【2024年最新】技能実習制度とは?採用の流れや注意点まで徹底解説!

「技能実習ってどんな制度なの?」
「受け入れるメリットはあるの?」
「採用するにはどうすれば良いの?」

外国人人材の採用を考えた時、このような疑問が生まれるのではないでしょうか?

本記事ではわかりやすくまとめながら技能実習制度とは何か?、受け入れるメリット、特定技能との違い、技能実習の取得方法、受け入れ方法、技能実習生を採用する流れ、採用する際に注意点などをお伝えしていきますので外国人雇用に興味がある方は是非内容をご覧ください。

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執筆者:正木 圭

執筆者:正木 圭
2018年に株式会社マックスに入社。
その後、2019年の特定技能制度の創設に伴い、登録支援機関業務を担当。
現在では特定技能に加え、様々な外国人材への職業紹介と支援に取り組んでいる。

執筆者:正木 圭

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2018年に株式会社マックスに入社。
その後、2019年の特定技能制度の創設に伴い、登録支援機関業務を担当。
現在では特定技能だけでなく、様々な外国人材への職業紹介と支援に取り組んでいる。

運営会社:株式会社マックス

運営会社:株式会社マックス
創業25年の外国人人材紹介・派遣会社。
人材派遣、特定技能受入れ支援(登録支援機関)、高度外国籍人材紹介、教育・研修など外国籍人材に関わるさまざまな事業を展開。
採用を検討している企業様に対しワンストップのサポートを提供している。

運営会社:株式会社マックス

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創業25年の外国人人材紹介・派遣会社。
人材派遣、特定技能受入れ支援(登録支援機関)、高度外国籍人材紹介、教育・研修など外国籍人材に関わるさまざまな事業を展開。

クリックできる目次

技能実習とは「国際貢献のための在留資格」

技能実習制度とは在留資格の中の1つの資格で、開発途上国の方に日本の技能や知識を伝え、経済発展の人づくりを行う「国際貢献」を目的とした制度です。
技能実習には1号、2号、3号があり、それぞれを解説していきます。

技能実習1号とは「実習1年目の在留資格」

技能実習1号は実習1年目の在留資格で「技能の習得」を目的とした資格で原則として職種・作業の制限はありません。

技能実習2号とは「実習2-3年目の在留資格」

技能実習2号は実習2-3年目の在留資格で「技能の習熟」を目的とした資格で職種・作業は90職種165作業に限られます。

技能実習3号とは「実習4-5年目の在留資格」

技能実習3号は実習4-5年目の在留資格で「技能の熟達」を目的とした資格で職種・作業は81職種147作業に限られます。

【一覧表で比較】技能実習1号、2号、3号の違い

受け入れ方式
(在留資格区分)
在留期間(実習年数)対象の職種・作業
技能実習1号・企業単独型(技能実習1号イ)
・団体監理型(技能実習1号ロ)
1年間(実習1年目)原則制限なし
技能実習2号・企業単独型(技能実習2号イ)
・団体監理型(技能実習2号ロ)
2年間(実習2-3年目)90職種165作業
技能実習3号・企業単独型(技能実習3号イ)
・団体監理型(技能実習3号ロ)
2年間(実習4-5年目)81職種147作業
参考文献:外国人技能実習制度について

※企業単独型と団体監理型の詳細については「技能実習生の2つの受け入れ方法」を参考

さらに詳しく1号、2号、3号の違いについて知りたい方は、【比較表付き】技能実習1号・2号・3号の違いとは?移行の流れまで徹底仮説!をご覧ください。

技能実習の対象の職種・作業

技能実習の1号では基本的に職種・作業の制限はありませんが、2号、3号では受け入れを認めている職種・作業に制限があります。1号から2号に移行する際には変更ができないので注意が必要です。

詳しい職種・作業の内容は以下になります。

※クリックで拡大可能

参照元:外国人技能実習制度について
正木

2号、3号への移行を見据えた職種・作業の選択が必要です。

技能実習生を受け入れるメリット

技能実習制度を受け入れることは企業側にとって多くのメリットがあります。
受け入れるメリットをまとめた表が以下になります。

メリット
①国際貢献ができる
②安定した人材の確保が可能
③社内の活性化を促進する
④特定技能への移行により長期的な人材確保できる可能性がある

【メリット①】国際貢献ができる

技能実習生を受け入れることは発展途上国の人材の育成に繋がり、雇用した人材の国の経済的な発展に貢献できます。

技能実習制度は企業として世界の平和や発展に携われる有意義な制度です。
多くの開発途上国の発展は世界的な経済の発展にも繋がり、最終的には不景気である日本の経済にも影響を与える可能性があります。

【メリット②】安定した人材の確保が可能

技能実習生を受け入れることは一時的な人材の確保に繋がり、定期的に受け入れることで安定した人材の確保が可能です。

特定技能では全12分野の業種に対して、技能実習生はより多くの職種・作業での雇用が可能なのでさまざまな職種・作業での人材確保にも役立っています。

参考文献:特定技能ガイドブック国人技能実習制度について

【メリット③】社内の活性化を促進できる

外国人技能実習生を受け入れて異国の文化や習慣に触れることで、日本人では発想できない視点のアイディアや行動で社内の活性化を促進できます。

さまざまな国の技能実習生を受け入れていくことは、訪日の外国人に対しての対応も可能になり、ビジネスの幅を広げられる可能性もあります。

正木

外国人の発想や考え方に触れることで新たな発見が期待できます。

【メリット④】特定技能への移行で長期的な人材確保につながる可能性がある

技能実習では最長でも5年までしか雇うことができませんが、特定技能に移行することでより長期間の雇用が可能になります。

長期的な雇用により、慢性的な人材不足の問題を改善することが可能です。

技能実習制度は国際貢献を目的としていますが、人材の不足の改善としても役立っています。

技能実習と特定技能の違い

「技能実習」と「特定技能」は似たような名前ですが制度にはいくつかの違いがあります。

こちらでは2つの制度の違いを表でまとめましたのでご覧ください。

項目技能実習特定技能
制度の「目的」日本で技術を習得し開発途上国で広めてもらうための国際協力日本の人材不足の解消
業種・分野87業種(159分野)12業種
在留期間技能実習1号:1年間
技能実習2号:2年間
技能実習3号:2年間
※合計で最大5年まで延長可能
特定技能1号:通算5年
特定技能2号:無期限
転職の可否原則不可可能
家族滞同の可否不可特定技能1号:不可
特定技能2号:配偶者と子供のみ
受け入れる時に間に入る団体監理団体
技能実習機構
送り出し機関など
特になし
受け入れ人数制限制限あり制限なし
※介護と建設分野は制限あり
技能水準特になし
※介護のみ日本語能力試験N4が必要
基礎的な知識や経験、日本語能力あり
参考文献:外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組

»関連記事:【比較表付き】特定技能と技能実習 8つの違いとメリット・デメリットを徹底解説!

技能実習生の2つの受け入れ方法

技能実習生の受け入れ方には2つの方法があります。

受け入れ方法
①企業単独型(イ)
②団体監理型(ロ)

【受け入れ方法①】企業単独型(イ)

企業単独型は、海外に支店を持つ企業、もしくは海外の取引先がある企業のみ活用できる受け入れ方法です。

海外の支店で働いているスタッフへの教育を日本の本店で行う場合などで活用します。

正木

送出機関と監理団体を介す必要はありません。

【受け入れ方法②】団体監理型(ロ)

団体監理型は、海外との関係を持たない中小企業が技能実習生を受け入れたい場合に活用する受け入れ方法です。

送出機関と監理団体の仲介が必要であり、送出機関が企業に代わり、希望職種・作業や人数に応じて技能実習生の募集、選考、採用します。

信頼できる送出機関に依頼すること大切になります。

技能実習生の受け入れ可能な人数は「常勤の職員の人数」「受け入れ方法」「優良基準適合者」などの条件によって異なります。

【一覧表でチェック】企業単独型と団体監理型の受け入れ人数

基本の人数枠

実習実施者の常勤の職員総数技能実習生の人数
301人以上常勤職員総数の20分の1
201~300人15人
101~200人10人
51~100人6人
41~50人5人
31~40人4人
30人以下3人

※すでに受け入れている技能実習生は常勤に人数には含まれません。

団体監理型

第1号
(1年間)
第2号
(2年間)
優良基準適合者
第1号(1年間)第2号(2年間)第3号(2年間)
基本人数枠基本人数枠の
2倍
基本人数枠の
2倍
基本人数枠の
4倍
基本人数枠の
6倍

企業単独型

企業第1号
(1年間)
第2号
(2年間)
法務大臣及び厚生労働大臣が安定的な実習が可能と認める企業基本人数枠基本人数枠の2倍
上記以外の企業常勤職員総数の
20分の1
常勤職員総数の
10分の1
優良基準適合者
第1号(1年間)2号(2年間)第3号(2年間)
基本人数枠の2倍基本人数枠の4倍基本人数枠の6倍
常勤職員総数の10分の1常勤職員総数の5分の1常勤職員総数の10分の3

優良実習実施者・優良監理団体は受け入れ人数を増やすことが可能です。

優良実習実施者の認定を受けるには、外国人技能実習機構へ「優良要件適合申告書」を提出し、合格条件である6割以上の得点を獲得する必要があります。

正木

技能実習3号の受け入れには優良監理団体の認定を受けている必要があります。

参考文献:外国人技能実習生について

技能実習を取得する方法

技能実習を取得するには必要な条件や試験に合格する必要があります。
技能実習1号、2号、3号の取得方法を以下の表にまとめています。

資格取得方法
技能実習1号企業単独型(イ)・18歳以上であること
・制度の趣旨を理解して技能実習を行う者であること。
・本国への帰国後、修得をした技能を要する業務で働くことが予定されていること。
・申請者の外国にある事業所の常勤の職員で、当該事業所から転勤、又は出向する者であること。
・過去に第1号技能実習を利用したことがない
団体監理型(ロ)・18歳以上であること。
・制度の趣旨を理解して技能実習を行う者であること。
・本国への帰国後、修得をした技能を要する業務で働くことが予定されていること。
・外国で同種の業務への経験を有すること、又は団体監理型技能実習に従事することを必要とする特別な事情があること。
・本国、もしくは住所をおく地域の公的機関から推薦を受けていること
技能実習2号技能実習1号からの移行・技能検定基礎もしくは技能評価試験初級への合格(学科、実技両方)
・移行対象の業種・分野であること
・より実践的な技能を身につける意欲があること
技能実習3号技能実習2号からの移行・技能検定試験3級もしくは3級同等レベルの技能評価試験への合格(実技試験のみ)
・過去に技能実習3号を利用したことがない人
・優良基準に適していると認められた監督団体および実習実施者である
・移行対象の業種・分野であること
参考文献:厚生労働省「技能実習計画の認定」

技能実習生を受け入れる流れ

技能実習生の受け入れの流れは「団体監理型」「企業単独型」によって流れが異なります。

それぞれの受け入れの流れを解説していきます。

団体監理型:受け入れるまでの流れ

  1. 海外の送出機関に技能実習生募集の依頼を行う。
  2. 技能実習計画を作成し、住所地を管轄する外国人技能実習機構へ提出する。
  3. 住所地を管轄する出入国在留管理官署に在留資格認定証明書の交付申請を行う。
  4. ビザ(査証)を申請する。
  5. 実習生が入国後、監理団体による2ヶ月の講習を行う。
  6. 講習修了後、実習開始。
正木

団体監理型では送出機関への依頼が必須です。

企業単独型:受け入れるまでの流れ

  1. 技能実習計画を作成し、住所地を管轄する外国人技能実習機構へ提出する。
  2. 住所地を管轄する出入国在留管理官署に在留資格認定証明書の交付申請を行う。
  3. ビザ(査証)を申請する。
  4. 入国した技能実習生に対し、受け入れ企業が2ヵ月の講習を行う。
  5. 講習修了後、実習開始。
正木

企業単独型では受け入れ企業が入国後の講習を行う必要があります。

技能実習から特定技能への移行の流れ

職種・作業によっては技能実習2号と3号から特定技能への移行は可能です。移行の条件は下記になります。

技能実習から特定技能へ移行する条件
技能実習2号・技能実習2号を良好に修了していること
・技能実習の職種・作業と特定技能1号の業種に関連が認められること
技能実習3号・実習計画を満了
・技能実習の職種・作業と特定技能1号の業種に関連が認められること
参考文献:特定技能ガイドブック

このような条件をクリアすることで技能実習から特定技能に移行することは可能です。

た、技能実習2号、3号の職種・作業とは違う業種分野の特定技能1号になる場合は、該当する業種分野の特定技能1号測定試験合格が必要になります。

技能実習から特定技能へ移行する流れとしては下記の流れになります。

  1. 特定技能外国人と雇用契約を締結
  2. 1号特定技能外国人支援計画を策定、または登録支援機関と支援委託契約の締結
  3. 契約締結前後に受入れ機関(支援委託契約を登録支援機関と締結している場合は登録支援機関)での事前ガイダンスの実施、健康診断の受診
  4. 分野ごとの上乗せ基準、国ごとの手続きがあれば申請する
  5. 在留資格変更許可申請を出入国在留管理庁に申請する
正木

技能実習で最長3年~5年から更に特定技能1号で最長5年雇用ができるため、企業にとってもメリットが多いですね。長期雇用に伴う外国人人財のキャリアアップの取組も今後、重要になってきます。

さらに詳しく技能実習から特定技能への移行について知りたい方は、技能実習から特定技能への移行は可能?|移行条件や手続きまでを徹底解説!をご覧ください。

技能実習生を受け入れる際に注意点

技能実習生の人材を採用する際に注意すべき点があります。

特に下記の3つには注意が必要です。

注意点
①適切な監理団体を選べているか?
②労働基準法は守られているか?
③在留資格に適した業務内容になっているか?

【注意点①】適切な監理団体を選べているか?

残念ながら監理団体の中には監理費用をもらっているのにもかかわらず、法律で定められている訪問指導や定期監査を怠る機関があります。

人材派遣の実績やサポートの実績をしっかりと明示している適切な団体に依頼することが大切です。

正木

3ヶ月で1度も監査に来ない団体には要注意です。

【注意点②】労働基準法は守られているか?

外国人技能実習生であっても日本で働いている以上、日本の労働基準法が適応されます。

未だに「外国人労働者は安価で雇える」と間違った認識を持っている企業様がいますが、明らかな人権侵害になりますので注意が必要です。

日本の労働基準法に基づいた賃金の支払い、労働時間の整備を徹底していくことが大切になります。

【注意点③】在留資格に適した業務内容になっているか?

在留資格「技能実習」は個々で認められている業種と分野が異なるので、在留資格で認められている業務内容になっているかを監理することは大切です。

また、特的技能とは違い技能実習では単純作業の業務は認められていません。
在留資格に適した業務を行っているかを徹底して監理していきましょう。


在留資格「技能実習」の外国人労働者を受け入れることで開発途上国の人材への育成を通して国際貢献が可能になります。

また、外国人労働者を受け入れることは「安定した人材の確保」「社内の活性化の促進」「長期的な人材不足の改善」など企業側にとって技能実習制度を活用するメリットは多くあります。

株式会社マックスでは、企業様それぞれのご相談を基に最適な人材活用のご提案を行っております。外国人採用でお悩みの方はお気軽にご相談ください。→株式会社マックスに相談(無料)

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